頻尿って年のせいだから、しょうがない？

　日中に８回以上、夜間に２回以上は頻尿といわれております。実際のところ、２時間もたないようであればトイレが近いと感じる人が多いのではないでしょうか。

　では頻尿の原因はなんでしょう。最近テレビCMもやっている過活動膀胱、男性であれば前立腺疾患、膀胱炎や尿路結石などの泌尿器科疾患から糖尿病や脳血管疾患などの他科疾患、がんなどの悪性疾患まで、多岐にわたります。

　排尿のしくみは、①尿がたまると膀胱がふくらんで尿意が生じ、②神経を介して脳に尿意が伝わり、③排尿する準備が整うと排尿の命令が下って、④神経を介して命令が膀胱に伝わって排尿が生じる、という具合です。この経路のどこか一か所でも異常が生じれば排尿に問題が生じます。そのため頻尿の原因は多岐にわたるのです。

　加齢によりこれらの原因となる疾患に罹患する確率が高くなるために、頻尿の頻度が高くなると考えられます。これがよくいわれる「年取るとトイレが近くなる」のゆえんと思われます。

　では、本当に「しょうがない」ものなのでしょうか。あなたの頻尿の原因が何なのかわかれば、あなたにとって適切な薬を選ぶことができ、排尿は改善される可能性があります。尿の出方をよくする薬、膀胱にためやすくする薬、尿意を和らげる薬など、あなたに一番合う薬を専門医ならご提案ができると思います。また頻度は少ないですが、悪性疾患は「しょうがない」ではすまされません。

　われわれ専門医は丁寧な問診と適正な検査により、日々頻尿の患者さんの診療に全力を尽くしております。ぜひ一度専門医の診察を受けてみてはいかかでしょうか。ぜひお待ちいたしております！

原町田さわだ内科・泌尿器科　澤田　卓人 先生