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第二の老眼 サギングアイ症候群

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第二の老眼 サギングアイ症候群

 アイフレイルという言葉をご存じでしょうか?
「加齢に伴って眼が衰えてきたうえに、様々な外的ストレスが加わることによって目の機能が低下した状態、また、そのリスクが高い状態」のことです。例えば白内障、加齢黄斑変性、緑内障など加齢に伴い増加する病気が挙げられます。その中で斜視に伴って視機能が低下することもあるのです。


 斜視というとお子様の病気のイメージがあるかと思いますが、近年では成人の斜視が増加しているといわれております。成人斜視の有病率は3.6%とまれな病気ではないのです。
斜視の症状は複視といって物が二重に見えることが典型的ですが、斜視の角度が小さいと焦点が合わない、ぼやける、立体感の消失、距離感がつかみにくいなど様々です。
 最近、注目されているのが斜視の中でも加齢で引き起こされる斜視があることがわかってきました。それがサギングアイ症候群です。


 サギングアイ症候群とは、コラーゲン組織でできている眼球を支えるじん帯(眼窩プリー)が、加齢の変化を受けやすく、衰えた眼窩プリーでは眼球がうまく支えられず眼球の位置がずれて発症する病気です。眼球の位置がずれることにより先ほど述べた斜視の症状が出現します。症状は、比較的ゆっくりで、月単位、年単位での進行なので、老眼と勘違いされている患者さんも多いです。


 治療法はまずは眼鏡です。眼鏡といってもプリズム眼鏡という特殊な眼鏡を装用していただきます。シール型のプリズムレンズも発売されており現在お持ちのメガネに貼ることもできます。プリズム眼鏡で症状改善できることが多いのですが、斜視の角度が大きくなると手術が必要となる場合もあります。
 もし当てはまる症状があるようでしたら眼科受診されることをお勧めします。


荒木眼科 渡辺 一郎 先生

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